自分の技術を伸ばす

2025/08/12

チームで仕事に取り組むときは連携やコミュニケーションに気が取られがちだが、自分のスキルを伸ばすことも忘れずにいたい。その仕事に取り組む前と後で何が身についたのか?その仕事が自分にとってどういう経験になるのか?たまに立ち止まってこういうことを考えたい。

チームの成果を最大化するのはもちろん重要でサラリーマンの務めだが、チームの成果は水物で自分が頑張ったら確実に挙げられるというものでもない(確率は最大化できる)。自分がガムシャラに頑張っても上手くいかない場合もあり、そうなると燃え尽き症候群になってしまう可能性もある。そんな時でも自分の技術の向上に注目すればそれは基本的に前進する。個のスキルが高まっていれば次の挑戦ではうまくいく可能性は高まっている。そういう発想でよいのではないか。「チームのために」は美しいが時々窮屈になる。

自分のスキル向上を狙うのは長期的に自分に投資することになる。時給1,000円でも長時間働ければそれなりにリターンは得られるが、技術を高めればこれを時給10,000円にできる。そうなると10分の1の時間で同じ価値を提供でき、残りの余白の時間をまた勉強に充てられる。自分は最近業務委託として働いている。一般的には成長できる仕事は社員に与えらえ、業務委託に与えられるのはスキルの切り売り的な内容が多くなる。忙殺されずに技術を磨くには意識的により良い方法を常に探さないといけない。負のサイクルに陥った後では木こりの斧を磨く時間は確保しにくい。

AIツールが毎日のようにリリースされる今日この頃。自分は最新の情報をキャッチアップしてるわけでもなく、専門的な知識を有しているわけでもない。しかし自分のサービスの課題に一番詳しいのは自分。課題解決のために使えそうなものを仕分け、試すことは続けていきたい。今だと品質担保に興味がある。Vibe Codingで開発スピードは加速度的にあがっているが、それを受け入れる人間側の仕事は膨れ上がっている。これを解消するような仕組みを作りたい。それに役立つものはないかという目線で毎日のニュースを見ていると、莫大な情報のなかに自分の欲しいものが意外と見つかることがある。


自分なりの考えが固まるとその道から外れにくくなる

2025/08/11

若かった頃は自分なりの「軸」を持つことに憧れた。社会人になって15年ほど経ち、何が美しく何がピンと来ないかを理解できるようになってきた。それと同時に世界の狭まりも感じる。自分なりの考えやセンスを持つことはどういうことなのか?

考えるキッカケとなったのは個人開発者のコミュニティみたいなもので、そこに所属して相互にXをフォローしてフォロワーを増やそう、という呼びかけだった。個人開発は作るだけじゃなくて宣伝も自分でしないといけない。個人がお金をかけずに広める方法はそんなにパターンはなく、Xのフォロワーがいることは確かに有利に働く。なのでこういう取り組みが盛り上がることに理解はできるが、自分がそこに飛び込むことはできない。それは自分らしい方法じゃないとか自分のセンスに合わないとかそういう理由で、こだわりが出来たせいで選択肢が狭まっている気がしている。

突き詰めると主義・スタイルの違いかもしれない。例えば自分がカッコいいと思える音楽を追求して売れるアーティストもいれば、TikTokでバズりやすい曲を作って売れるアーティストもいる。SNSで誰でも発信できるようになった現代では、まず目立って人気になってから実力をつける場合もよくある。ゴールへの道は一本道じゃなくていろんなルートがある。どの道にも共通するのはコツコツ続ける大事さで、継続するという意味で自分が納得できる道を選ぶのは大事な要素になる。

「ダグラス・アダムスの法則」というものがある。

  • 人は、自分が生まれた時に既に存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる
  • 15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられる
  • 35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる

例えば自分は位置情報を常に友人と共有することには抵抗があるし、BeRealはやっていないし、カップルYouTuberは観ていない。こういう感覚のズレはすでに起きていて、ここから広がることはあれど狭まることはない気がする。コミュニティで相互フォローを増やすことはクールじゃないと今は思っているが、若い世代では全然感覚は違うのかもしれない。自分のこだわりが少しずつズレているんじゃないか、という怖さはいつでも付きまとう。


AI開発で考えてること 2025年8月

2025/08/10

何かを作るハードルはとても低くなった。何を作るかの大事さが上がってる。LLMのモデルを作ってるわけでもなく、研究をしているわけでもない自分は工夫で戦うことになる。具体的にはAIを組み込んだアプリケーションの設計を工夫することで、何かの課題を解決する手段としてAIを使い、できるだけそれを滑らかに組み込むことが価値になる。

簡単なツールはもはや誰でも作れてしまう。簡単な計算機アプリでは価値にならず、シンプルながら高機能とか、デザインがとても可愛くて一定数に刺さるとかそういう戦いになる。また、LLMモデルに近すぎる領域はすぐに陳腐化する。例えばモデルのアウトプットを評価する仕組みを作っていた会社があったが、OpenAIが同じようなものをリリースしたことで一気に価値が下がった。生き残るにはビッグテックが取り組まない絶妙な領域を選ばないといけない。

人間がAIにどこまで歩み寄るかも難しい。例えばAIはマークダウンという形式のファイルを精度高く読み取れるが、これは人間からすると自然ではない(エンジニアは慣れ親しんでいるが)。マークダウンでドキュメントをまとめるとそこから動画にしたり、発表スライドにしたりとAIによる加工がしやすいが、人間はこれまで慣れていたフォーマットを変えないといけなくなる。AIに寄せることで余計な苦労が生まれるが、AIの生産速度が早すぎてさすがに歩み寄らないといけない気もする。フットワークの軽さが将来を左右する。


「THE LAST PIECE」が面白い

2025/08/09

オーディション番組「THE LAST PIECE」を観ている。BMSG主催の10代男性アイドルグループを作るためのオーディション企画で毎週金曜20時にYouTubeで配信。No No Girlsに続いてこちらも面白い。個性のある候補生、素晴らしい楽曲、SKY-HIのコーチングやフィードバック。最近の金曜日の楽しみになっている。

No No Girlsと共通してる部分としてはポジティブなフィードバック。SKY-HIもちゃんみなもまず良いところを褒めちぎり、さらにこうすると良いという形でアドバイスする。見本として自分が歌ったりラップしたりすることもあるが、そのクオリティがとにかく高い。スキルもあって教え方もうまい。さらに自分の頑張りも細かく見てくれるとあっては信頼が生まれないわけがない。

オーディションなので審査ごとに離脱者が出るが、その離脱したメンバーにかける声も優しい。本人がダメなのではなく「今じゃない」「このグループじゃない」「別の形で会えるのを楽しみにしている」と、時期やコンセプトとの不一致が理由だったと述べる。歌やパフォーマンスの良かった点も伝える。パフォーマンス中に誰よりも声をあげて楽しんでいるSKY-HIなのでその言葉には真実味が宿る。落ちた人たちがガッカリしすぎず、オーディションのおかげで良い表現ができたことの感謝を伝えて去る場面は印象深い。

逆にNo No Girlsと違う点としては男性グループなこと。ここは思ったより気にならない。高校生にしてすでに包容力が高いメンバーがいたりして自分を恥ずかしく思ったりはする。それから「トレーニー」というBMSGの訓練生が多く参加している点も異なるところ。トレーニーは普段から歌やダンスのレッスンを受けていて、実際オーディションでのパフォーマンスでもかなり高いスキルを披露している。しかもスキルだけじゃなく一般応募のメンバーに声をかけてリラックスできる雰囲気を作ったり、メンバー同士でアドバイスをしたりと器の大きさもよく見える。残ってるメンバーを見るとトレーニーが割合的には多いが、実力や個性で選ばれてるように思うので変に斜に構えず応援できる。歌もダンスもラップもできて本当にすごい。

今は4次審査が終わったところで残り14名。おそらく7名程度のグループでデビューすると考えると半分は落ちることになり信じられない。今のところ推しはKANON、RYOTO、RAIKIを応援。ひとつのことに真剣に向き合う時間は美しい。良いものを見させてもらってます。


ブログを拡張して「読書メモ」のコーナーを作った

2025/08/08

この日記ブログは自分で作ってるが、長らく欲しいと思っていた「読書メモ」のページを追加した。書籍に言及した日記が一覧で並んでおり、辿っていくと過去に読んだ本を思い出せる。自分にとってとても有用なページができてしまった。

読書のマイルールとして本は紙で買い、ペンを片手に線を引きながら読んでいる。本を読んでると頭が回って普段浮かばないようなアイデアが出るのでそれも書き留める。一冊を読み終えたら線を引いた箇所をNotionに書き起こして保存。さらにフィードバックが強かった本についてはこの日記でも書くという流れになっている。なのでこの読書メモに並ぶ書籍はどれも思い入れが深い。今日このページを作って見返してみたが、半年前に読んだ本でも記憶から完全に抜けてるものがあって驚いた。こうして振り返る仕組みを作れたのはうれしいこと。

実装はAIエージェントであるClaude Codeにやってもらった。最初の指示が重要なことが分かってきたので、最近はテキストファイルをひとつ作ってそこに指示や注意点を箇条書きで書き連ねるようにしている。チャットに書くよりも揮発性が低いというか、途中でミスってやり直す時などにテキストファイルに指示を書いておくと再利用しやすい利点がある。つらつらと書いて指示するとかなり正確に仕事をしてくれ、朝の3時間くらいで追加が完了した。最後のデザインは自分で調整して本番環境に反映。小規模なブログの拡張やちょっとしたツールの作成は本当に楽になった。ついでに自己紹介ページを追加し、検索ページのデザインも調整してみた。この日記は1年続けれたら辞めようと思っていたが、たまに読書メモなどを書くスペースとしてはとても良いかもしれない。ちなみに今日で350日目。あと15日で1年間毎日更新できたことになる。