中道を行く

2025/02/05

守りに入った案には現状維持が過ぎると言い、攻めた案にはリスクを指摘する。絶対にこうだという自分の意見があることは少なく、全体を見たときに考慮が足りてない部分が目につく。悪く言えば粗探しで、否定ばかりの自分の行動を何か間違っていると思うことも多かった。

しかし世の中に白黒をつけられることは意外と少ない。両極端を選ぶことは少なく、大抵は中間のグラデーションの部分に結論を出す。そう考えると粗探しに思えたものは検証で、そのアイデアが当てはまらない反例を思いつくかどうかを考えているというのが実態に近い。Aが悪くてBが良ければ全員Bを選べるが、実際はAもBもそれなりに良い。AとBそれぞれのエッセンスを理解すれば、AとB両取りする方法が見つかるかもしれない。

私たち人間は曖昧なものが苦手で、はっきりした線引きがいつでも欲しくなる。これはOKであれはNG。ルールがあれば従うのは簡単に思えるが、線引きをすることでグレーゾーンが生まれて次はそこが争点になる。守りの部分として規則はある程度必要だと思うが、サービス作りなどで前向きに話し合う場面ではもう少し曖昧さを残したい。役割で区切らず自由に意見を出す。熱量の高い人の意見を聞く。スペシャリストを繋ぐジェネラリストのような役割では、特にそういったボール回しが大事な気がしている。


水泳を再開した

2025/02/04

引っ越してからしばらく行けてなかったが近所の施設を契約して再開。水から出るときに体が重くなる感覚があり、毎週通っていた頃より体力が落ちたのを実感する。

以前は公共の施設に行っていたが今回は企業の経営するプールジムで規模が大きい。水泳のレーンも多く、プールエクササイズの教室が開催されていたりして人の出入りが激しい。お風呂やサウナがついていたりとリッチではあるのだが、自分としては小じんまりした空間の方が居心地がよかったなと思う。需要を満たすちょうどでよくて、それを超えて便利だと使いこなせない申し訳なさを感じてしまう。

水泳は一年以上続いていた習慣だったが、引っ越しによる環境変化でいとも簡単にストップしてしまった。そして一度止まるとなかなか再開できない。人間には慣性があり、動いていれば動き続け、止まっていれば静止し続ける。特に施設を探したり契約プランを選ぶのは腰の重い仕事。引っ越してからいつかやろうと思っているとなかなかそのタイミングがこないので、次回は引っ越し前に契約してしまい、すぐ通い始められる状況にしてから引っ越すというのを試したい。通う場所が変わるというのはただでハードルが高い。契約というハードルだけでも先に終わらせてしまえばいくらかマシな気がする。

さて、運動するとやはり気持ちがいい。健康に良いのはもちろん、頭もよく回り心も晴れやかになる気がする。この真冬の寒い中、義務でもないのに外に出て施設まで行っている時点ですでに一勝している。ゾーンはリズムだという話を聞いてから「よい日を増やす」というのを今年の目標にしているが、体を動かすことはよい日の大事な要素になっている。


将棋にハマっている

2025/02/03

最近将棋にハマっている。子供の頃に気まぐれに教室に通っていたことがあり、振り飛車と美濃囲いだけは知っている状態。町の小学生部門で準優勝したことがあり(田舎すぎて参加者6人だった)、謎の自信があったがまったく勝てない。悔しくて定跡を学ぶとこれまで勝てなかった理由が明らかになって大変に面白い。

実戦は将棋ウォーズとい歌アプリでやっており、世の中の同じくらいのレベルの人とマッチングして対戦できる。子供の頃は身近な対戦相手は兄しかしおらず、毎回ボロ負けして将棋が嫌いになっていったんので良い時代になった。20級から始まっていま5級。初段になると相当すごいらしいが、自分は2級を目指している。

勉強はYouTubeで、将棋放浪記というチャンネルで動画を見漁って定跡や筋を学んでいる。序盤の囲いや終盤の詰め将棋は知識を入れていけばよいとして、素人が一番わからないのが中盤の進め方。YouTubeでは実際に将棋ウォーズで対局しながらこの手は何を狙ってるのか?なぜこの駒は動かしてはいけないのかを解説してくれる。将棋ウォーズは待ち時間10分。プロのタイトル戦よりも遥かに早いテンポで打たれるためリズムが良いし、ひとつの動画は20分ほどで見やすいのもうれしい。

動画をみてると強くなった気分になるが実践してみるとまったく勝てない。棋譜を振り返ってみると序盤にこちらがミスしてしまい、それで劣勢のまま最後まで進んで負けるケースが多かった。性格的に先の先まで見通すのは苦手で、数手先まで考えたらすぐに打ってしまいそれが失策になる。まずはちゃんと盤面をよく見て冷静に行動することが必要。将棋が自分の性格診断になろうとは、子供の頃には気づかなかった。


サービスをリリースしていくと所有物が増える

2025/02/02

Webサービスやアプリを作って不労所得で稼ぐ!みたいな宣伝を見かけるが、実際はリリース後も定期的なメンテナンスが必要で不労所得と言えるかは微妙なところ。機能改善していかないとユーザーが離れるというのもあるし、セキュリティなどの問題でシステムをアップデートする必要が生じたりと、完全に手が離れることはない。

今日は3年前に作ったシステムの更新を朝からやっていた。機能追加ではなく保守といわれる作業で、古くなってこれ以上更新できなくなっているシステムに手を入れる必要があった。既存のシステムはそのままでも動くが新しい機能追加ができない。スマホのOSアップデートをしないと新しいアプリがインストールできないように、サービス開発でもインフラが古いと上積みを改善できなくなっていく。

サービス開発は意外と手が離ない。リリースするまでは作り込んでいくだけで良い。この時は作っているものが世の中に受け入れられるかどうか未知数で、そこをできるだけ早く検証する勝負。使うに値するはずのものを世に出し、初期のユーザーを獲得できるかを検証する。運良くユーザーが気に入ってくれたらそこから次の勝負が始まる。次の段階では予定している新機能を作りながら、さらにユーザーからの要望にも応えていく。ただ作っていればよかったリリース前と比べて必要な仕事量は増える。要望はすでに見えている範囲の問題で、新機能はサービスが解決できる領域を増やすものなので焦点が少し違う。このあたりのバランスをどう取るかにセンスが現れる。

ある程度改善ができ、別のサービスを作っていたりするときにセキュリティなどの問題から以前作ったシステムをアップデートする必要が発生する。作ったのはかなり前のことなので記憶に薄いし、現代に比べると当時のツールで作っているのでシステムが古かったりする。ソースコードやログを見ながらシステムを理解して手を加える。iPhoneアプリは基本的にはXcodeというツールで作ることになるが、Xcodeは一年に一度メジャーアップデートして大きく変わる。以前作ったアプリがそのままだと動かなかったり、メンテに労力がかかる。この辺りは必要だが面白い仕事ではないので、こういう仕事こそAIに奪われたい。


AI時代のコンテンツの価値

2025/02/01

疑問や質問はAIに聞くことが増え、Google検索する回数が少なくなっている。人間が調べるときはキーワードを入れて検索し、結果の中からそれらしいサイトをいくつかピックアップして読み、内容を読み比べながらまとめて理解する。ChatGPTの検索モードなどはまさにこういったことをしており、人間が調べるよりも高速なので使い道が広い。

仕事でWebサイトに表示するテキストや画像を管理するサービスを作っているが、AI時代にはどうなるのか。Webメディア単体で事業をする場合、検索などから辿り着いてもらってページビュー数をあげ、そこで広告や会員料などで収益化するモデルが多い。検索回数が減るとこのサイクルが回りにくくなり、Webメディアの数は一見減るように思われる。しかしAIが最新の世の中の情報をどこから学ぶかというと、それは人間の用意したコンテンツからである。何かを調査した結果、個人の意見、業界の動向などは人間がまとめることで始めてAIが学習できる。出面がWebページではなくAIになるかもしれないが、変わらず一次情報としてのコンテンツは強い。

次に、AIが十分に浸透した時代を考える。ひとりずつにAIエージェントがつき、困ったらサポートを受けられるような時代。仕事やプライベートの面倒な作業はAIに指示してやっておいてもらえると、人が自由に使える時間が増える。時間が余ったときに何をするかといえば、それは「表現」ではないだろうか。自分の思いや体験を文字で書いたり絵に描いたり写真に撮ったり、あるいは人に話したりする。それをインターネットに置いておきたい時もあるだろう。コンテンツは人の求めるものを置く場所から、より個人的な情報がある場所になっていく。