AI開発で考えてること 2025年8月
2025/08/10
何かを作るハードルはとても低くなった。何を作るかの大事さが上がってる。LLMのモデルを作ってるわけでもなく、研究をしているわけでもない自分は工夫で戦うことになる。具体的にはAIを組み込んだアプリケーションの設計を工夫することで、何かの課題を解決する手段としてAIを使い、できるだけそれを滑らかに組み込むことが価値になる。
簡単なツールはもはや誰でも作れてしまう。簡単な計算機アプリでは価値にならず、シンプルながら高機能とか、デザインがとても可愛くて一定数に刺さるとかそういう戦いになる。また、LLMモデルに近すぎる領域はすぐに陳腐化する。例えばモデルのアウトプットを評価する仕組みを作っていた会社があったが、OpenAIが同じようなものをリリースしたことで一気に価値が下がった。生き残るにはビッグテックが取り組まない絶妙な領域を選ばないといけない。
人間がAIにどこまで歩み寄るかも難しい。例えばAIはマークダウンという形式のファイルを精度高く読み取れるが、これは人間からすると自然ではない(エンジニアは慣れ親しんでいるが)。マークダウンでドキュメントをまとめるとそこから動画にしたり、発表スライドにしたりとAIによる加工がしやすいが、人間はこれまで慣れていたフォーマットを変えないといけなくなる。AIに寄せることで余計な苦労が生まれるが、AIの生産速度が早すぎてさすがに歩み寄らないといけない気もする。フットワークの軽さが将来を左右する。