毎月の自分のAI予算を決める
毎月1万円分の本を買うようにしているが、これは「レバレッジ・リーディング」に書かれていたことをそのままやっている。毎月1万円はそれなりの金額で、特に社会人になりたての頃には高額だったけど、それは必ず自分に返ってくるという話だったのでそんなもんかと真似し始めた。色々な経験を積むほど視野は広げられるが個人の活動範囲には限界があり、その意味ではいろんな人がいろんな立場でした体験を読書で取り込めるのは価値が大きい。こんな感じで読書のための予算を取ってるが、今の時代ではAI予算のような考え方良いのかなと思っている。
AIはブームではなく時代の変化で、今後必ず様々なAIツールで仕事が激変する。今も一部の仕事をAIに任せられるようになってきたが、これからの伸び方が遥かに大きいはず。そうなるとAIの流れには上手く乗っていきたい、そして流れに乗るには次々とリリースされるAIツールをちゃんと自分で触ることが大事になってくる。
SNSはアテンション・エコノミーで、とにかく注意を引いたもの勝ちになりつつある。AIというワードを使えばそれなりに注目を集められるのでみな騒ぐ。それに焦らされるのも違うし、完全に無視して何も試さないのもまた違う。自分の解としては「手を動かして学ぶ」ことを重視したい。AIツールは聞いてるだけだと忙しいが自分で試せば大体理解できる。たまに理解できないものもあるが、それは自分の領域とは別ジャンルの課題を解決するものだと整理しておく。
実際触るのは良いが、時間もお金も有限である。特にAIサービスはマシンリソースを使う分それなりにお金がかかる。どのサービスも大体月額20ドルで、気軽に契約するには高すぎる。そこで本の購入予算と同じくAI予算定める。例えば毎月1万円分は好きにAIツールを使って良いこととする。それを超えて別サービスを契約したい場合は先に使ってないAIサービスを解約して予算の再割り当てを行う。こうして回していけば色んなサービスを許容範囲内で触っていけそうだ。
契約したら使い倒すことはポリシーとして定めておきたい。少なくとも人に特徴や将来性、どういう実務で具体的に役立つかを説明できるレベルにしておく。そうして毎月いろんなものを触っていけば自分の中でAI活用の解像度はあがりそうに思う。4月からはこの考え方で色々試していきたいと思っている。
大分に行った
週末に大分に遊びに行った。大学の頃に全国47都道府県を一応踏破したが、場所によってはほぼ通過しただけの薄いエリアもある。大分もその一つで滞在した記憶がほとんどない。温泉好きとしてこれはイカンということで、別府〜由布院に2泊3日の旅行に行ってきた。
飛行機で行ったが空港から別府が車で1時間弱、別府から由布院も30分少々とそこそこ近い。別府は市街で由布院は山の中という感じで、今回は大分グルメを楽しみたい気持ちがあり別府のホテルに泊。駅前にはお店も多く、歴史ある雰囲気ながら新しいカフェや飲食店なども並んでいて好きな街並みだった。大分にゆかりのある同僚に教えてもらったスポットを巡る。ガイドブックよりも人から聞いた情報で巡るのが自分には面白い。
町を歩いていると外国の方が多い。観光客もそうだが地域で暮らしてるような方も多く、調べてみると大分県は留学生の割合が日本一らしい。その要因は立命館アジア太平洋大学があるからで、山道を走っていると突然巨大なキャンバスが現れて驚いたことがあったのだがそれが立命館だったと後に気づく。別府といえば温泉の蒸気が沸き立つ地獄めぐりだが、熱すぎて活用が難しい地が観光スポットとして昇華しているのは見事。地獄の色や形も多種多様、インパクトも十分で多くの観光客で賑わっていた。そして地獄めぐりエリア以外でも街のいたるところで白い蒸気が立ち上がっている。初めてみる光景に「おんせん県」の凄さを感じる。
ドライブの途中、路肩に柴犬を散歩するおじいさんがいた。のどかな景色と二人の姿がとても似合っていて和む。ホテルの朝、朝食前に早く起きて温泉に入る。別府の街並みを見下ろしながらお湯に浸かる。スマホから離れてゆっくりと頭の中を整理する。日常と違う場所に行ったからこその時間を過ごし、良い大分旅になりました。
何か作るときは「それを絶対に使う人が一人いるか?」を考える
AIが進化しWebサービス開発が簡単になってきており、どう作るかより何を作るかの比重が高まってきている。AIは壁打ち相手としても優秀で、ChatGPTと会話してるとすぐにいろんなサービスを思いつく。しかし良さそうに思ったアイデアでも実際作ってみると誰にも使われないこともある。失敗しないものづくりのために考えるべきは「それを絶対使う人が最低一人はいるのか?」という視点だ。
この一人というのは家族や友人でもいいし自分でもいい。インターネットで見かけた程度のものは本当に分からないので鵜呑みにしてはいけない。自分が腹落ちし、本当に必要だと思えるものを作るのが鉄板の進め方。「なんか流行ってるから」という理由で作り始めるのは最も良くない。現代のWebサービスは作ってすぐ軌道に乗ることは滅多になく、その後にコツコツ改善することでようやく花咲く場合が多い。流行りに乗っかってるだけで自分の信じるものがそこになければ継続してメンテするのは辛い作業になる。
「それを求めている一人」のために作る。一人だと採算はまるで合わないが心配しなくて良い。身近に一人いるならば、同様の悩みを抱えている人が世界を見渡せば必ずいる。そして同じ悩みを抱えている人同士は繋がっていることが多い。経理なら経理仲間がいるし、スタートアップで働く人は他のスタートアップで働く知り合いが何人かはいる。自分の期待通りの体験に感動したとき、人は他者に喋りたくなる。熱狂した一人がいればその熱は伝播してサービス成長のエンジンとなる。市場規模とか時代の流れとか頭を捻ることもあるがまず目指すのはたった一人を喜ばすこと。心が忙しいとすぐ忘れそうになるので気を付ける。
「DIE WITH ZERO」を読んだ
「DIE WITH ZERO」を読んだ。お金を貯める節約術ではなく、死ぬまでにちゃんと「使い切る」ことに焦点を当てた本。売れすぎて逆に手が伸びなくなっていたが、長時間移動する機会があり空港の本屋で購入。パラパラと機内で楽しく読んだ。
まず根本として死んだらお金はもう使えない。ならば死ぬまでにすべて使い切ることが良い使い方だ、というのが著者のメッセージ。実際死ぬ間際に「もっと働きたかった」と後悔する人はいない。年齢を重ねると身体の健康的にできないことも増えるし、気持ちとしても20代・30代の頃ほど活発に動く気が湧いてこなくなる。お金をひたすら貯めるのではなく適度に使って思い出を作る。思い出は何度思い返しても楽しい。そういう経験のためなら喜んでお金を使うべきだと続く。
お金を使うといっても浪費すれば良いわけではない。必要なのは経験を買うこと。それも「その時々に相応しい経験」を積む。ユースホステルで見知らぬ誰かと一緒に泊まるのは、若い頃であれば良い経験だが、高齢になってからでは中々楽しめない。その時にしかできないことがある。自分にとって必要だと思えば動くべきである。とはいえ、老後にも生活があるのでそれは計画に入れておくべき。著者の見立てでは「毎年の生活費 × 寿命までの残りの年数 × 70%」があれば十分とのこと。これは運用して資産をある程度増やせることが考慮に入れられている。
一番面白かったのは子供への相続の話。よくあるのは死後に遺産を相続することだが、これでは子供が50〜60代になっておりタイミングが遅すぎる。お金の価値を最も享受できるのは25〜35歳。そうであれば子供がその年齢になったときに生前贈与する。自分が老後に必要な金額を把握し、それ以外は次の世代に渡してしまう。お金は便利だが増やし続けることが必ずしも幸福ではない。自分にとって何が価値あることなのかを見極め、お金をうまく使えるようになっていきたい。
週に一度はパソコンから離れる日を作る

平日は仕事をしていて趣味では個人開発をしている。そんな生活を送っていると毎日パソコンを触るのが基本になるが最近これだと良くない気がしてきた。まず日々が連続しすぎてゆとりがない。ひとつやることが終わっても次にやることがあり、ずっと何かを考えている状態になる。そうなると目の前のことを常にやるので視野が狭くなる。頑張って実装したものが実は不要だったり、もっとシンプルに実現できることに気づかなかったりする。これはマズいと思い、パソコンから離れるオフデーを作ってみている。
休日はカフェなどに行くのが好きだが、パソコンを持っているとつい作業できそうな場所を選んでしまっていた。WiFiはあるか、電源はあるか、長居しても良い雰囲気かなど、いろいろな面を考慮すると条件はなかなか厳しく結局いつも通りの場所に落ち着いたらする。本当は新しい場所を開拓したい。パソコンを家に置いて出かけるようになってからは本当に行きたいカフェに入れるようになった。ノートに文字を書いて考え事を整理したり、本を読んだりしていてかなり落ち着ける時間になっている。
マインドフルネスは数分の間、自分の呼吸だけに集中することで「何もしない」時間を作る。頭の中を一度クリアにするのに良い方法だと思うが、それのパソコン作業版といえるだろうか。仕事でも個人開発でもWebサービスづくりには終わりがないと言われている。長いマラソンを走るために、自分なりにひと息つく方法は確立していきたい。