社会人初期に読んでよかった本

社会人初期に読んでよかった本

2025/05/21
社会人になりたての頃、右も左も分からず戸惑うことばかりだった。そんな時期に出会ってよかったと思える本がいくつかある。今回はその中から特に印象に残っている3冊を紹介したい。 まずはデール・カーネギーの「人を動かす」。タイトルだけ見るとリーダー論やマネジメントの本のように思えるが、実際は「どんな人間を目指すべきか」という根本的なテーマが語られている。例えば、部下が大きなミスをしたとき、普通なら叱責してしまいそうな場面で、カーネギーは「これだけのミスをしたなら彼はもう間違えない」と続投させる。自分には到底できそうにない胆力だが、人としての魅力や信頼の築き方について深く考えさせられた。 次に「社会人1年目の教科書」。仕事を始めたとき、学生時代とは何もかもが違って戸惑うことが多かった。自分はまず誰かのやり方を真似てみて、そこから自分なりに取捨選択していくタイプ。この本は社会人として気をつけるべきポイントを肩肘張らないやさしい言葉で教えてくれる。なかでも印象に残っているのが「オフィスを移動する際は廊下ではなく机の間を歩け」という章。働いている人たちの雰囲気や空気感を感じ取ることの大切さを説いていて、なぜかずっと心に残っている。会社がフリーアドレスになるまではよく実践していた。

「HARD THINGS」を読んだ

「HARD THINGS」を読んだ

2025/05/19
本棚を整理していたときに「HARD THINGS」を見つけたので読んでみた。2015年発刊で長らく積読になっていた一冊。ビジネス書の名著とされている本だけど、改めて読んでみると組織や仕事について考えさせられる部分が多くて面白い。 特に印象に残ったのは、「良い組織と悪い組織の違い」について書かれていたところ。良い組織では、人々が自分の仕事に集中し、その仕事をやり遂げれば会社にも自分自身にも良いことが起こると確信している。 誰もが朝起きた時、自分のする仕事は効率的で効果的で、組織にも自分にも何か変化をもたらすとわかっている。それが、彼らの仕事への意欲を高め、満足感を与える。

「嫌われた監督」を読んだ

「嫌われた監督」を読んだ

2025/05/14
「嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか」を読んだ。中日ドラゴンズの監督に落合博満が就任する。野球ファンが喜ぶようなロマンは追わず、現実主義にひとつずつ積み上げてチームを強くする。監督を勤めた8年間で日本シリーズ進出や優勝など好成績を収めるが、なぜかマスコミや経営チームから厳しい目線を浴び、やがて退任することになる。落合はファンやマスコミを喜ばせるようなサービストークはしない。本書は落合と近しい選手やコーチに取材し、周りから落合という人物を浮き彫りにしていくノンフィクションとなっている。 野球から遠い人生を送ってきた自分も落合の名前は知っている。子供の頃によく名前を聞いたし、社会人になってからはコーチングや育成などビジネス的な文脈での引用によく出会った。落合の考え方は成果に向けてまっすぐなのでビジネスの場面で参考にしたい気持ちもよくわかる。ただエンターテイメントとしてのプロ野球にとっては盛り上げが物足りない場面も多く、やがて球団側とのすれ違いが大きくなっていく。 たとえば完全試合間近のピッチャーでも交替させる。ファンとしては歴史的瞬間に立ち会いたいので続投させてほしいが、勝つための最善を取るのが落合監督。ただ非情な人物の決断という感じではない。選手心理ももちろん分かりつつ、それでも自他の感情よりも「勝利」を優先順の上に置いているような印象を受ける。印象的だった一節を紹介:「心は技術で補える。心が弱いのは、技術が足りないからだ。」

Smart Band 9を買った

Smart Band 9を買った

2025/04/30
「Xiaomi Smart Band 9」を買った。スマートウォッチのひとつだがApple Watchに比べると画面が小さく、値段も5,500円と良心的。歩数計、心拍、ワークアウトの記録など必要な機能は揃っている。Smart Band 6のタイミングでデビューしてから気に入って着けており、古くなってきたので新しく出ていたものに買い替えた。 散歩の歩数計測、水泳のワークアウト記録なども便利だが、地味に一番使うのがアラーム機能。Smart Bandでは指定した時間に振動で起こしてくれる。体を揺らされると人は起きる。目覚ましのやかましい音で起きるよりも気持ちよく起きれるし、最近はiPhoneを寝室に持ち込まない生活をしているのでその点でも便利。あとは瞑想する時に3分タイマーとして使ったり、ちょっとした場面で役に立つ。Apple Watchを着けていた頃は傷がつかないように、失くさないようにと気を付けていたがこれは安価なので適当に扱える。買い替え前のモデルよりも液晶がコンパクトになったのも嬉しい。見るのは時計くらいだし、小さくてシンプルなほど良い。 Smart Bandはかなり売れているらしい。以前飲み会に参加したとき、そのテーブルにいる6人中4人がこのウォッチを着けていた。話を聞いてみるとサウナにも持ち込めるらしく、サウナ好きはよく持っているとのこと。自分はサウナは行かないがプールやお風呂もずっと着けっぱなしで過ごしている。それでも本体は傷もなくずっと動いているのでかなり丈夫だと思う(ゴムのベルト部分はそこそこ切れる)。

「本を出したい」を読んだ

「本を出したい」を読んだ

2025/04/28
「本を出したい」を読んだ。本が出版されるまでの流れ、企画書の作り方、本を出したい人がどうすれば良いかをまとめた一冊。ネットには意外とこういう情報がないので体系的にまとまっていて面白い。自分もZINEを作ったり(超簡単なもの)、この日記を本の形にしようと考えたことがあったので興味があって読んだ。 まず、本の出し方として大きく2パターンある。ひとつは著者のネームバリューで出すもの、もうひとつはテーマ先行で決まるもの。前者は何かで有名になった人が出すものなので対象外。後者のテーマ軸のものは、まず面白そうなテーマが決まり、次にそのテーマで書けそうな人が探される。そのテーマでネットを調べた時に自分の名前が出てくるようになっているとチャンスがある。Xでもnoteでも自分のホームページでも媒体はなんでも良い。「そのテーマに通じている人」という印象を与えられると声をかけられる可能性が上がる。 良い文章を書くポイント。読んだ人が著者の見聞きしたものを追体験できるように書くこと。景色や様子などを細かく伝えられると読書体験が豊かさになる。そのためのコツとしては「登場人物が見た順に文章を並べる」こと。理路整然と並べるのではなく、目にした順序で物事を描くことで臨場感が出る。

『「謙虚な人」の作戦帳』を読んだ

『「謙虚な人」の作戦帳』を読んだ

2025/04/27
『「謙虚な人」の作戦帳』を読んだ。日本でも話題になった『「静かな人」の戦略書』の続編といえる内容。喋りが上手く前に出たがる人が有利な世界のように思えるが、その中で引っ込み思案の人たちはどう戦うか。静かな人の〜は以前読んで面白かったので今回の新作も読んだ。 謙虚な人の脳内はどうなってるのか?それはただ目立つのが苦手なだけでなく、リスクを察知したり、完璧を求めたりする性質のために前に出づらくなっている。控えめであることが悪いわけではないが、ビジネスでは自分の成果を主張したりサービスをアピールしたりすることが必要な場面もある。そんな時の心構えを本書は教えてくれる。 例えば「完璧を求めすぎるのを辞める」。調査ではCEOの80%が自身の力不足を感じているらしい。外からは上手くいっているように見える人でも踏ん張っている。自分のコントロールできるものとできないものを分けて考える。自分の作った資料が間違えていればそれは「失敗」だが、そのプレゼンの後別の会社が選ばれたとしたらそれは「確率」。自分のできる範囲でベストを尽くそう。完璧な人を見ると何か騙されているのではないかと不安になる。多少失敗したり抜けている点がある方が人間らしい。「人は自分に完璧な姿を求めている」と思う必要はない。

「ビジネスを育てる」を読んだ

「ビジネスを育てる」を読んだ

2025/04/22
「ビジネスを育てる」を読んだ。1987年に出版されてから50カ国以上で販売されているスモールビジネスについての本。書かれたのは35年以上前だが内容はまったく古さを感じない。例えばかつては大企業が「規模」で戦っていたが近年は「個々人への最適化」が焦点となっているという話。最新のビジネス書でもまったく同じ内容が紹介されている。 スタートアップの経営チームとして頭を使っていた時期があり、その頃は会社の成長についてよく考えた。シリコンバレーには「T2D3」という言葉があり、これは3倍成長(Triple)を2年連続、そして2倍成長(Double)を3年連続でしよういうひとつの指標。出どころは不明だが急速な成長は投資家からは歓迎される。海外の有力スタートアップと渡り合うためにはこれくらいを目指さないといけない、という考えがあるのかもしれない。 本書ではそんな風潮とは真逆のことが書かれている。成長率が10%だろうと150%だろうと関係ない。そんなことは問題じゃない。他人と比較してはいけない。メディアが好んで騒ぐ「スピード成功」なんて忘れることだ。大切なのは、成長率の数字ではなく、成長があなたにとって心地よいかどうかだ。自分のサービスを見れば「もっと広がりそうか」「十分広がったので作り込むタイミングか」などは判断できる。市場の平均値と戦ったりメディアの話題に影響されると外部からの目線でサービスを見ることになる。今じゃないタイミングでアクセルを踏んでしまえば疲弊して、逆に寿命は短くなる。

手に馴染むサービスはフィードバックがデザインされている

手に馴染むサービスはフィードバックがデザインされている

2025/04/07
「モードレスデザイン 意味空間の創造」を読んでいる。デザインについて書かれた本だが「明日から役立つ!」のような実践書ではなく、かなり抽象度の高い内容になっていてそれが良い。今まで読んだ本のなかでは「融けるデザイン」に近い気がする。ソフトウェアのデザインがどうあるべきか、そもそもデザインとは何なのかを深く思考する。 気になった箇所をいくつか書いてみる。ハードウェアには物理的制約があり、ソフトウェアには物理的な制約はないが論理的な制約がある。ここまでは良いが、実はソフトウェアにはもう一つ「認知的な制約」がある。論理的に正しい、論理的に可能なものであっても人間の認知能力を超えれば扱えない。「実現できてはいるが誰も使えない仕様」は認知的な制約を無視・軽視した結果生まれている。 デザインが磨かれるプロセスは反復的で、これは完成図をイメージしてそれに近づけていくような作り方とは根本的に異なる。実装して進んでみて微妙であれば壊す。部分的にではなく時には全体を作り直す。ある地点まで作って試し、その手触りにより次の地点が見えてくる。それを繰り返すうちに目指すところへじわじわ寄っていく。エンジニアリングもそうだがプロジェクトの見積もりを出すことはそもそも難しい。締切を守ることよりも少し伸びてもいいから磨き上げて提供する価値の質を担保する方が良い結果につながる。

マンガで日本の歴史を学ぶ

マンガで日本の歴史を学ぶ

2025/04/06
学生時代の日本史はどちらかといえば苦手科目で、年号の語呂合わせなどは楽しかったが各時代の流れはあまり記憶にない。日本各地に旅行に行くと歴史的なスポットに出くわすことが多々あり、歴史を知ればもっと旅行が楽しくなりそうだなとは常々思っていた。 かといっていきなり歴史の専門書を読んでも挫折する未来しか見えない。学校で歴史の先生をしていた同僚に話すとまずはマンガでの入門を薦められ、一番興味があった幕末〜明治維新の頃のマンガを読んでみた。「お〜い!竜馬」は坂本龍馬が主人公の幕末を描いたマンガ。新撰組や高杉晋作、桂小五郎や西郷隆盛など歴史に疎い自分でもよく知る人物たちが登場し、彼らが何を成したか、どういう関係性だったのかをとてもよく理解できた。昔のマンガなのでなかなか凄惨なシーンもあるのだが、国を変えるために立ち上がった人物たちは生き生きと描かれる(デフォルメもされている)。ちなみにお〜い!竜馬の原作は武田鉄矢氏。龍馬が好きすぎてマンガにしたらしい。 幕末について理解が深まった感覚を得られたので、次は戦国時代や源氏・平氏の時代を知りたくなった。このあたりもワードは残ってるが関係性はよく分かっていない。子供向けの歴史マンガから始めようと調べたところ、角川が出している「角川まんが学習シリーズ 日本の歴史」は全編通して同じ先生が監修しており、一貫性の観点で読みやすそうに思えた。近所の図書館で何冊かずつ借りて読んでいる。勉強にはなるが、一冊で一つの時代を描くのでどうしても急ピッチになり入り込めないまま読み終わってしまう。わがままを言えばお〜い!竜馬くらい長編で、ストーリーが面白くて脳裏に刻まれるような作品を読んでみたい。大河ドラマなどが良いのかもしれない。できればマンガで探したいが、あまり良いものがなければ大河ドラマの一気見を試してみたい。

一年の計は年度末にあり

一年の計は年度末にあり

2025/04/01
一年の計は元旦にありというが、自分の中では年よりも年度末の方が区切り感がある。3月に誕生日があって年を重ねるからかもしれない。年始に考えたときから変わらず、今年の抱負は「良い日を増やす」としている。 良い日とは何か?大きな前進じゃなくて良いので目指す方向に向かって着実に一歩を進めること。特別じゃない普通の日を大事に思えること。良い日を過ごせると気分がよくなり、また次の日も良いコンディションで臨めるようになる。そしてこのサイクルを繰り返すと集中状態が高まりゾーンに入る。昨年末に読んだ「ゾーンに入る」という本に書かれていた内容だが、今年はこれを意識していきたい。 自分なりの良い日の作り方を考えてみた。大きく二つあり、一つは家族や友人など大切な人に親切にすること。対象は大人数じゃなくてよく、ごく身近の数人を大切にできればそれで良い。もう一つは没頭する時間をもつこと。個人開発でも将棋でもなんでも良いが、いまこの瞬間に向き合えると大変心地よい。この二つを支える根底に健康がある。肉体的健康と精神的健康。散歩や水泳で運動の習慣を作りつつ、たまに友人となんでもない時間を過ごす。今年度はこんな感じでいきたい。