Smart Band 9を買った
「Xiaomi Smart Band 9」を買った。スマートウォッチのひとつだがApple Watchに比べると画面が小さく、値段も5,500円と良心的。歩数計、心拍、ワークアウトの記録など必要な機能は揃っている。Smart Band 6のタイミングでデビューしてから気に入って着けており、古くなってきたので新しく出ていたものに買い替えた。
散歩の歩数計測、水泳のワークアウト記録なども便利だが、地味に一番使うのがアラーム機能。Smart Bandでは指定した時間に振動で起こしてくれる。体を揺らされると人は起きる。目覚ましのやかましい音で起きるよりも気持ちよく起きれるし、最近はiPhoneを寝室に持ち込まない生活をしているのでその点でも便利。あとは瞑想する時に3分タイマーとして使ったり、ちょっとした場面で役に立つ。Apple Watchを着けていた頃は傷がつかないように、失くさないようにと気を付けていたがこれは安価なので適当に扱える。買い替え前のモデルよりも液晶がコンパクトになったのも嬉しい。見るのは時計くらいだし、小さくてシンプルなほど良い。
Smart Bandはかなり売れているらしい。以前飲み会に参加したとき、そのテーブルにいる6人中4人がこのウォッチを着けていた。話を聞いてみるとサウナにも持ち込めるらしく、サウナ好きはよく持っているとのこと。自分はサウナは行かないがプールやお風呂もずっと着けっぱなしで過ごしている。それでも本体は傷もなくずっと動いているのでかなり丈夫だと思う(ゴムのベルト部分はそこそこ切れる)。
ひとつだけ不満があるとすれば文字盤のスタイルに満足いくものが無い。ユーザーが作成して登録できるようだが、ゴツゴツしたガジェット感溢れるものが主流でシンプルなものがほとんどない。アナログ時計に今日の日付、歩数が出ていればそれで良いのだが・・。睡眠スコアも一応出してくれる。連携アプリも使いやすいし、この値段にしてはかなり良い製品だと思う。体調や睡眠の計測、ワークアウトを記録したいけどApple Watchは高すぎるという方にはおすすめです。
スマホと物理的に距離を置く
最近またスマホをだらだらと観る時間が増えてきている。Xのアプリを消して通知はすべてオフ。自分で意識したタイミングだけ見るようにしていたが、それでも見続けてしまう。気軽に初めてどっぷりハマって抜け出せない。スマホは現代の麻薬である。
手元のデバイスでインターネットにアクセスできるのは本来は素晴らしい。冷蔵庫にある食材でレシピを調べたり、初めて行く街のお店を探したり、いつでも天気を確認できたり。昨年から水泳に行き始めたが、泳ぎ方や意識するポイントはYouTube動画で学ばせてもらった。知識豊富なインターネットはうまく使えば知の高速道路になる。問題は必要な便利さを超えた情報が提供され、SNSや動画コンテンツに時間がいくらでも溶けてしまう点にある。
スマホとよく付き合うためには、時間を決めてスマホを使うなど自分でコントロールすることが必要だがこの難易度は超高い。スキマ時間に即効で気分を上げてくれるものがそこにあると分かっているのに我慢できない。朝早く起きても気づいたらスマホを見て1時間くらい経っているし、夜早く寝るつもりが寝付きが悪くなってしまう。
対策を考えてみる。スマホに気軽にアクセスできるところに問題がある。寝る時は別の部屋で充電しておく、仕事中も別の部屋に離して置いておく。本当に必要なら部屋を移動して取りに行けばいい。スマホが視界に入っているだけで集中力の20-40%が取られるという研究結果もある。厳密に考えると災害発生時などはスマホが手元にあった方がよいので難しいところだが、今時点では集中力を取り戻すことを最重視して目をつむりたい。漫画や将棋などのエンターテイメントのアプリはスマホから削除し、iPadだけに入れておく。iPadはスマホに比べると「さぁ使うぞ」という気持ちのハードルが高い。スマホに入ってるアプリは極力制限し、時間のコントロールを自分の手に取り戻したい。
「本を出したい」を読んだ
「本を出したい」を読んだ。本が出版されるまでの流れ、企画書の作り方、本を出したい人がどうすれば良いかをまとめた一冊。ネットには意外とこういう情報がないので体系的にまとまっていて面白い。自分もZINEを作ったり(超簡単なもの)、この日記を本の形にしようと考えたことがあったので興味があって読んだ。
まず、本の出し方として大きく2パターンある。ひとつは著者のネームバリューで出すもの、もうひとつはテーマ先行で決まるもの。前者は何かで有名になった人が出すものなので対象外。後者のテーマ軸のものは、まず面白そうなテーマが決まり、次にそのテーマで書けそうな人が探される。そのテーマでネットを調べた時に自分の名前が出てくるようになっているとチャンスがある。Xでもnoteでも自分のホームページでも媒体はなんでも良い。「そのテーマに通じている人」という印象を与えられると声をかけられる可能性が上がる。
良い文章を書くポイント。読んだ人が著者の見聞きしたものを追体験できるように書くこと。景色や様子などを細かく伝えられると読書体験が豊かさになる。そのためのコツとしては「登場人物が見た順に文章を並べる」こと。理路整然と並べるのではなく、目にした順序で物事を描くことで臨場感が出る。
全編通して感じたのは本を書くこともまた課題解決であること。誰か困ってる人がいて、それを解決する手段を提示することで本を買ってもらう。課題がないところに本を書いても売れないし、解決策がその人オリジナル過ぎても手に取られない。みんなが抱えているモヤモヤを、誰でもできそうな方法で解決すると価値が生まれる。この図式はWebサービスを作るときと同じだ。「本を出したい」という気持ちはあったが、これまでその大きなモチベーションは自分の表現をすることにあった気がする。そうではなく、誰かの課題を解決する方向でテーマを絞る方が出版には近いのかもしれない。本書の中で「生き方」のような漠然としたテーマの本は「巨匠タイトル」と呼ばれている。誰が言うかが重要で、そのため新人が手を出すジャンルではないとのこと。このブログは好きなことを自由気ままに書き散らかしている。本ではなく自分の発散場所としては巨匠タイトルでも良いとは思いたい。
『「謙虚な人」の作戦帳』を読んだ
『「謙虚な人」の作戦帳』を読んだ。日本でも話題になった『「静かな人」の戦略書』の続編といえる内容。喋りが上手く前に出たがる人が有利な世界のように思えるが、その中で引っ込み思案の人たちはどう戦うか。静かな人の〜は以前読んで面白かったので今回の新作も読んだ。
謙虚な人の脳内はどうなってるのか?それはただ目立つのが苦手なだけでなく、リスクを察知したり、完璧を求めたりする性質のために前に出づらくなっている。控えめであることが悪いわけではないが、ビジネスでは自分の成果を主張したりサービスをアピールしたりすることが必要な場面もある。そんな時の心構えを本書は教えてくれる。
例えば「完璧を求めすぎるのを辞める」。調査ではCEOの80%が自身の力不足を感じているらしい。外からは上手くいっているように見える人でも踏ん張っている。自分のコントロールできるものとできないものを分けて考える。自分の作った資料が間違えていればそれは「失敗」だが、そのプレゼンの後別の会社が選ばれたとしたらそれは「確率」。自分のできる範囲でベストを尽くそう。完璧な人を見ると何か騙されているのではないかと不安になる。多少失敗したり抜けている点がある方が人間らしい。「人は自分に完璧な姿を求めている」と思う必要はない。
SNSでの身の振り方についても興味深い。SNSの使用頻度が高いほど自己不信に陥りやすいというが、それでも仕事柄SNSに触れないといけない場合もある。特にWeb界隈ではXの影響力は大きく、自分も作ったサービスの宣伝などに使っているのでこの葛藤はよく分かる。著者のメッセージとしては「何か投稿したり返信するにしても1日10分あれば終わる」というもの。確かに投稿など能動的に使うのは10分程度で、残りはダラダラとコンテンツを消費してるに過ぎない。SNSでの時間の使い方は改善していきたいと思っているので指針となった。ちなみにSNSで目立つのに抵抗がある場合、自分ではなく知識やサービスにフォーカスしてメッセージングするというのも書かれている。自分のスキルを顕示すると居たたまれない気持ちになる。作っているものや、自分が調べて気づいたことをシェアするくらいの使い方がちょうどよい。
本を読んでいて息切れしたら
本を読んでいると脳が活性化するのか、色々なことへの考えが浮かんでくる。それは本のテーマと関係ない場合もあったりするが、本の端のスペースにその考えをメモしたり、空白のページを見つけて書き散らかしたりするのをよくやっている。頭の中にはいろんな情報があるが多すぎて普段は引き出しにしまわれている。本に書かれている理論や出来事がそこに刺激を与えて表面化するようなイメージだ。
そういう体験も含めて読書は面白いが、たまに読んでいても身になっていない感覚、内容が入って来ず息切れしているような感覚になることがある。そんな時は読んでいる本のテーマが今の自分の興味と合っていないとか、他にやるべきことがあってそれが脳を占有しているとか、インプット過多になっていて何かでアウトプットする必要があるとか、そういう読書に没頭できない状況であることが多い。読書はどんな本を読むか選ぶところから始まっている。今どういう分野の知識をつけたいのか、どういうモヤモヤを明確にしたいのか。自身の状況を鑑みて読みたい本を選んだ時は外さない。インプット過多もよく感じる。読書ばかりしていて発散や表現の場がないとき、脳に余白がなく新しいものの吸収率が下がっている。ブログを書く、散歩する、ノートに頭の中を書き出すなど何でも良いが、溜めたものを一度吐き出して整理することが必要になる。
インプット過多の逆で、アウトプット過多を感じるときもある。それは例えばプログラミングをしていたり、人と話していたり、日記を書いていたりといろんな場面で起こる。1の内容を10に広げて書いているとか、ずっと同じようなことを繰り返していて進歩がないような時にそう感じやすい。アウトプット過多を感じたら一度休んで情報を仕入れるターンとしたい。息切れした状態で人と話しても楽しくないし、いろんな知識を仕入れることでアイデアの組み合わせが増える。大事なのは遊びで、いつもと違うやり方を試したり、いまやっていることと全然違う分野の本を読むのも有効。同系統のことをやり続けるよりも幅が出て、ワクワクを取り戻すことができる。