無用と無能は違う

2025/06/22

頑張っても成果が出ないと、自分には能力がないと落ち込んでしまう。自信をなくして落ち込む。辛いメンタルになるのは自分に「無能」のレッテルわ貼ってるからだ。それは実は「無用」の可能性がある。

無能は能力がないこと。無用は役に立てていないこと。能力は数えたり人と比較したらできるが、役に立つかどうかは対象の感じ方次第となる。何かうまくいかないと我々は自分の能力不足を責める。しかし問題は能力の欠如ではなく、その活かし方かもしれない。

2月に発売された「能力主義をケアでほぐす」を読んでいる。著者は研究者の方で、元々は論文の数を競う「能力主義」な環境で働いていたが子供が生まれたことをキッカケにケアワーク中心の生活に変わる。ケアワークは数えられない。GDPに寄与しないし、◯時間でいくら分だけ活動した、という換算もできない。しかし重要である。ただ娘と一緒に過ごした時間に、もちろん価値はある。

無能だと思うと落ち込むが、無用であるなら努力の方向を変えればいい。相手に「大丈夫?」「困ってることない?」と聞き、必要なことをやる。人生は単一の評価軸では測れない。大事なものはその都度確認しなければいけない。