iPhoneのない生活
昨日の夜、飲み会の予定があったので家を出たら駅に向かう途中で「SIMがありません」とスマホに表示されるようになった。見てみるとモバイルデータ通信ができずインターネットに繋げない。アンテナのマークも0本になっており本体を再起動しても直らない。しかし家に引き返しては時間に間に合わないのでそのまま向かう。駅で拾えたWi-FiやGoogle Mapsで調べたときの記憶を頼りになんとか現地に着いたが、スマホに頼れない時間はとても心細かった。
飲み会が終わった帰り道はなぜか復活していたので油断していたが、今日見てみるとまた「SIMがありません」。調べてみるとSIMの接触が悪い場合があるとのことだったので、スマホの横にあるSIMトレーを開封して汚れを取ったりしたがダメ。今日は仕事後にカフェに行っていたが、スマホがないと連絡が取れず音楽が聴けず、パソコンをテザリング(携帯のネットワークでパソコンをネットに繋ぐこと)もできずで非常に不便。失って分かるものがある、というのを実感した。
しかしiPhoneが使えないのは良い面もあり、暇つぶしにネットサーフィンしたりXを見たりができない。そうなるとノートとペンで時間を潰したり、本を読んだりしか基本やれることがない。緊急時の連絡ができないのはリスクだが、そのレアケースを除けば実は今の状態の方が幸福度は高いのかもしれない。最近はiPhoneを寝室に持ち込まないようにしたり、iPhoneの拡張機能を使ってスマホではXを開けないようにとデジタルデバイスから遠ざかる工夫をしている。その行き着く先にはiPhoneを持たない生活もある気もしているが、ふとした時に写真を撮ったり、エンジニアなので自分の作ったアプリの動作確認をしたりと絶対に必要な場面もあって難しい。しかし今回のことで改めて「つながらない権利」を考えることになった。飛行機の中の過ごし方のように、制約があるからこそその時間を楽しめる。
調べてみると、SIMの再発行はキャリアのサイトから簡単にできるらしい。今は物理SIMを使っているがこれを機にeSIMに変えてみようとしている。家に届くのを待つ必要がなく、手続きは1時間くらいで完結するようでうれしい。便利さを享受したいのか抗いたいのか、気持ちがいまいち定まらない。