説明上手な人をみると感動する
最近朝起きると足が痛い。右足の裏、外側に体重をかけると痛む。少し経つと痛みが消えるが翌朝また同じ場所が痛む。3ヵ月くらい続いてるのでそろそろ病院に行った方がいいような、ベッドが合ってない気がするので買い替えた方がいいような。年齢が重なると体の不調に敏感になる。
社会人3年目くらいのとき、突然右腕を肩の位置より上にあげられなくなった。あげようとすると痛む。高い場所のものを取れないしかなり不便だったはずだが、会社で「四十肩ってよく聞くけど僕は二十肩です」とボケていた。今だともっと焦ってると思うので体への感度があの頃と違うのかもしれない。
「ギズモード・ジャパンのテック教室」を読んだ。ギズモードの方が身近な技術をわかりやすく説明していく本。例えば「エアコンはどうやって空気を冷やしている?」「GPSはどうやって場所を推定している?」など、生活に馴染みすぎて普段意識しない技術の仕組みを解説する。
驚いたのは音声通話で聞こえるのは自分の声じゃなくて合成された音声だというもの。スマホで話すとき、相手に届いているのは自分の声のモノマネ。43億通りのパターンから一番似ているものが選ばれて自動合成されているらしい。知らなくてもまったく問題ないけど知識として面白い。
本のつくり的におそらくターゲットは中学生くらいが想定されている。難しい言葉を専門用語なしで解説していくのに工夫があって面白い。例えばCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)はエンジニアでは基本的な技術だが、説明するとなるとテックな感じがどうしても出てしまう。自分が説明するなら「毎回アメリカのサーバーと通信すると時間がかかるので日本にCDNサーバーを置き、よく使うデータはそこにコピーしておく。日本の人が通信する場合はCDNからデータが返ってくるので早い」みたいな感じだろうか。でもこの本は違う。CDNを冷蔵庫にたとえ、スーパーマーケットに行かなくても家の冷蔵庫で野菜が手に入ると表現する。身近なものでうまく説明しているなと感心した。
思えば昔から説明上手の人を見ると感動していた。大学の頃は工場の仕組みを説明する「シルシルミシル」という番組が好きだった。相手に伝わるようにわかりやすく説明したいとは今もずっと思っていて、本の内容について答えたり発表スライドを作るのはかなり好きだ。ただ最近は物事の仕組みより自分の経験を話すことが面白いんじゃないかと思ってきている。その人だからこそ話せる内容は魅力的で、それを話すにはまず良い経験をしていかないといけない。