「トーフビーツの(難聴)ダイアリー2023」を読んだ
「トーフビーツの(難聴)ダイアリー2023」を読んだ。歌手、プロデューサー、DJ、トラックメーカーなど多彩な活躍をするtofubeatsさんによる日記。日々のライブや楽曲制作、生活について書かれた日記で、自分の仕事とは畑がまるで違うのに読んでいて面白い。いや、違うから面白いのかもしれない。誰かの日常を知れる日記というのはやっぱり面白い。
日記のなかに神戸や東京が出てくるのも個人的に楽しい。自分も長い間東京に住み、最近になって関西に戻ってきた。時系列的にはちょうどtofubeatsさんと入れ替わりの時期。東京でも関西でもおそらく住んでいた場所が近く、見慣れた地名がよく出てくる。これはあの店のことかな、などと想像しながら読んでいる。
tofubeatsさんを知ったきっかけは本で、このZINEの前々段にあたる「トーフビーツの難聴日記」で存在を知り、楽曲を聴くようになってハマった。KOBE MELLOW CRUISEというフェスで生でパフォーマンスを見てさらに好きになった。素人の言葉で申し訳ないけど、曲やパフォーマンスに加えて楽しむための配慮がされている空気があった。ちなみによく口ずさむのは「nirvana」で、この曲からdodoさんを知って掘ったりもしている。ラップバトルから入ったHIP HOPとたまたま交差する感じもして面白い。
自分がこうして日記を書いてるのも難聴日記の影響を受けている。日々の出来事や仕事で考えたことを書き留め、それを後で読むのは面白そうだなと思って真似してる部分がある。違うのは登場する人物の数で、難聴日記には一緒に仕事をしている友人やスタッフの方がたくさん登場する。それを読むたびに自分の周りにはこんなに人がいないな・・と思ってしまう。エンジニアは一人で自宅で仕事できてしまうので、そういう性質の違いもありそうだけど。
このWeb日記は毎日ある程度のテーマを持って書いてるけど、tofubeatsさんの日記を見ると「日付 + 一文」みたいな日もあり、その方が本来の意味での日記に近いなという気もする。そういうフォーマットもいいなと思っていて、育児日記はそんな感じで書いてみている。
何はともあれ自分の知らない職業の世界を知れるのは面白い。今回も日記の魅力をふんだんに浴びれて満足の一冊でした。