Agent Skillsについて
2025/12/20
Agent Skillsというのが話題だ。これはAIに特定の仕事を教えるもので、例えばWebサイトのデザインの技法を与えられる。フォントの選び方やレイアウト、余白の取り方などオシャレな装飾には一定のセオリーがある。それを与えてAIを専門家にできれば強い。
AIにはコンテキストという脳のサイズがあり、これをできるだけ効率的に使うのが現在のトレンドだ。情報を与えすぎるとサイズを溢れてしまう(情報が抜け落ちる)し、不必要な情報をたくさん与えると出力の頻度が下がってしまう(重要でない情報に反応してしまう)。
Agent Skillsはこの点よくできており、最初に目次だけをAIに渡す。「私はWebサイトのデザインの専門家です。デザインについて作業するときは声かけてね」みたいな感じ。AIは必要なタイミングで専門家に声をかけ、そのとき初めて専門家の詳細情報にアクセスする。コンテキストを無駄に圧迫しない設計になっている。
ところでこのSkillというものは、元々はClaudeを開発しているAnthropic社が作っていた機能のひとつだ。それが筋が良いということで他社が真似し、ついにAI界共通の仕様になった。AI黎明期にはこんな感じでいろんな発明が生まれていく。その渦の中に居れることをうれしく思っている。