「Dark Horse」を読んだ
「Dark Horse」を読んだ。授業や会社、生産ラインなどがすべて標準化・規格化される時代。しかしその道から外れて「落伍者」となった人が輝くことが多々ある。彼らのことを「ダークホース」と呼び、人とは異なる角度から成功できた理由を探る一冊。
まず初めに、現代は「標準化」が進みきった社会である。人と同じようにすることが求められ、同じ土俵で人より優れた結果を出せると評価される。そこで消されたのが「個性」で、経営者や管理者からすると個性はイレギュラーで抑制すべき要素のように見えてしまう。ダークホースはこの個性を大事にする生き方のことを指している。
アメリカで成功に対する意識調査を行なった。その結果によると、他人のことについては金と力が成功の要件、自分のことについては個人的な充足感や達成感を成功の要件と見なす傾向があるという。成功を目指して努力するのではなく、その時々が楽しいから取り組んでいる。ダークホースたちはその時間自体を楽しんでいる。
標準化されたシステムでは「ベストプラクティス」が溢れている。ビジネスの世界でも「こういう仕組みを作れ」「ビジネスモデルはこの10個の中から選べ」などと規定されたフレームワークがいくつも提示される。これは一定の正しさがある一方で、持続性がないという欠点がある。つまり面白くないのでやる気が続かないのだ。
ダークホースは自分の充足感を大事にしている。この充足感とは内なる動機のことで、自分でやりたいと思っていることなら続けることができる。モチベーションが無限に続くことはもちろんなく、時間の経過によってやる気が低減することもある。しかしその時はまた別の内なる動機が活性化する。自分のやりたいことを選んでいけば、その内面から出る些細な声を聞き逃さずキャッチできるようにもなる。
「自分で決めた」ことならなんでも良いわけではないことに注意が必要だ。例えば大学入試でAとBの大学の候補から選んだとする。一見自分の意思で選んだように見えて、実際は「大学に行く」「できれば偏差値の高いところに」という社会的な規範が押し付けられている。本当に自由に自分の心で決めたことなら良いが、このように見た目上の自由で選択させられた場合は気をつけよう。そんな時でも世の中は「あなたが選んだんだから自己責任」と言ってくるが、そもそも自分の無意識に用意された要素も多々ある。
日々の充足感を重視するダークホース的な考えでは先のことは予想しづらい。この道がどこに繋がるか、これがどう富を生むのかはわからないまま物事を始めるる。「一生これをやっていく」まで腹を括れなくてもいい。「次に私がやってみるべきことはこれっぽい!」くらいの温度で試行錯誤し、それが自然と自分の道になっていく。それくらいの感覚でいたらいい。