赤坂見附
六本木から移転したオフィスの行く先が赤坂見附。東京でWeb系の企業というと当時は六本木か渋谷あたりが多く、赤坂というのは未知の土地だった。働き始めてみるとランチで行けるお店は六本木時代よりかなり減ってしまった。TBSなどがある方面にはあるが昼休憩で行くには少し遠い。最寄駅が永田町のため政党の会館なども建っていてなんとなく厳かな雰囲気を感じていた。
同僚とよく飲みに行ったのは焼き鳥屋で、少し狭いスペースに6人くらいが詰めて飲みながら喋るのが楽しかった。料理もおいしかったがコロナ禍の影響か閉店してしまっている。それから自分が贔屓にしていたちゃんこ鍋のお店。元力士が運営しているらしく本格的で、料理は飾ってないけど美味しいものばかり。この店はまだやっている。一度電話で予約したらそれ以降定期的にクーポンメールがSMSで送られてくるようになった。勝手に電話番号をそんな用途には使ってはいけないが、そんな細かいことを言うのも野暮かなと感じさせるお店の雰囲気になっている。
この頃ストレスで体調を崩しており、少し遠い千代田線の駅からオフィスに通っている時期があった。TBSの前あたりで地上に出て、UCCの前を通り、ちゃんこ屋、ケーキ店を抜けてオフィスに近づいていく。この通りの映像がなんだか忘れられない。体力ゲージの最大値がかなり低いなか毎日頑張って通勤した。この頃からカフェインがダメな体になってコーヒーが飲めなくなった。
バナナマンの行きつけの中華屋があり、出張で東京に来た兄とそこに食べに行った。仲はいいが家では真面目な話はしないので、初めて兄の仕事についてちゃんと聞いた気がする。そこでもらった名刺がクセが強いのが面白くて、翌日のランチで同僚に見せたら全然ウケなかった。家族や他の会社の文化を笑ってはいけないという理性が働いていた。失礼ボケはある程度仲良くないと成立しないことを学んだ。