ギブアンドギブ

2025/01/14

ギブアンドテイクは「人に与えた分だけ自分に返ってくる」の意。しかし見返り前提のギブではスケールが大きくならない。自分の利を考えるのではなくただ与えるギバーになれ。人に与える意味を解説する「GIVE & TAKE」では人をギバー、テイカー、マッチャーに分けて整理する。

テイカーは自分の利を追求する。同僚にアドバイスをすることもあるが自分の意図が多分に含まれているので信頼は薄い。マッチャーは自分が与えるものと貰うものを五分五分にしようとする。相手の出方に合わせて助けたりしっぺ返ししたりする。悪いやつではないがまず相手の出方を窺うので行動は遅くなる。ギバーは困ってる人を積極的に助けようとする。見返りを求めないその姿勢は職場に好循環をもたらす。

ギバーは人のために動くが、厳密にはさらに二つに分けられる。一つは自己犠牲タイプで、自分を下げてでも周りを立たせる。自分のエネルギーは消耗しどこかで疲れ果ててしまう。もう一つは利己的タイプで、人を助けることでむしろ自分のエネルギーが充実する。一見不思議な感じがするが、私たちの生きる空間はゼロサムゲームではない。人に優しくしたり親切にしたりするとオキシトシンという幸せホルモンが分泌される。誰かの役に立っているという実感は私たちの活力になる。

利己的なギバーがしんどくなるのは他者に尽くしすぎたからではない。困ってる人をうまく助けられなかった時に消耗する。ギバーはその性質から他人を勝たせるために自分の勝利を手放すことがある。客観的に判断したいときは「もし友人がその立場だったとしたら」と考えると良い判断ができる。自分という主語を剥がすことでバイアスを避けることができる。

ギバー、テイカー、マッチャーはどれか一つではなく一人の中に混在する。ある場面ではギバーだけど別の場面ではマッチャーになる。それは所属するグループによって変わることが多い。ギバーのいる空間では自分も何か手伝いたくなるのでギバーが増えやすい。自分がいまどの状態にあるのか?この3つの整理は覚えておきたい。


大は小を兼ねない

2025/01/13

Webサービスでは大は小を兼ねない。手に馴染むちょうど良いサイズのものを望む。かつては課題が解決できるなら十分ありがたかったが、サービスが乱立し選択肢が増えた現代ではジャストフィットが好まれる。

カレンダー、タスク管理、チャット、ホワイトボードなど全部盛りのサービスがあったとして、実際使う機能はその一部である。そうなると全部を使いこなせてない感覚になる。ツールのパフォーマンスをフルに発揮できてない。自分の成熟度が低いと感じる。

全部盛りのサービスは複雑度も高い。単一の目的のために作られたものに比べて、どこに何の機能があるか分かりにくい。提供側はそれをカバーするためにマニュアルを用意する。マニュアルを探して読んで使い方を理解するのは手間がかかる。多くのユーザーはこの手間を好まない。

今のサービスではユーザーに「ファン」になってもらうことが大切。ファンは自然とそのサービスのことを周りに話し、新しいユーザー予備軍を連れてきてくれる。近くにいる人は性質が似ている。ファンが連れてきてくれた人もまたファンになってくれる可能性が高い。

ファンになってもらうには「これは自分のためのサービスだ」と感じてもらうこと。抱えている課題をちょうど良いサイズで解決する。こんなものが欲しかった、と思ってもらうには全部盛りの大ではなく小が求められる。

いろんなパターンを救おうとすると提供するものは自然と大きくなる。そこを意識的に立ち止まり、自分たちが本当に解決したいケースにあえて絞って考えることが鋭いサービスづくりに繋がる。


多様性と資本主義のあいだ

2025/01/12

多様性。人の考えや性質はみな違い、それを性別や国籍で一括りにすることはできない。多様な価値観がありそれを尊重すべき。この考えを否定する人はほとんどいないだろう。

私たちは資本主義で生きている。資本主義というゲームで勝つには多くのものを多くの人に届けて儲けないといけない。そうなると対象はマスになり、自然とマイノリティへの配慮は少なくなる。わかりやすい伝統的な価値観のマジョリティにマーケティングする方が刺さる確率はあがる。ここに多様性と資本主義の相性の悪さがある。

可能性を感じる部分としては顧客も多様化していること。リビングで家族全員がテレビを観ていた時代からYouTubeで個々の好きな動画を見る時代に。一つの大きな円ではなく小さなたくさんの円でマスが表現されるようになり、そこに届けるには作り手も多様な価値観を理解している必要がある。人間が一人で理解できる範囲には限界がある。多様な感性を持つ複数人でチームを作ることで、より精度の高い多くの人に響くものをつくれる。

人材登用という観点だと、必要とする仕事ができる人ならあとは何でも良いですよ、というのが良い会社の姿勢か。良い仕事をするにはコミュニケーションは不可欠だが、それは飲み会でプライベートを赤裸々に語ることとイコールではない。相手が欲しそうな情報をオープンにして置く、必要なタイミングで話し合って前進できるならコミュニケーションとしては十分である。それだと冷たすぎる?仕事という共通の目標があればそれだけで熱くなれる。プライベートな話もできるくらい仲良くなりたい?それは個人的に誘ってみれば良い。相手も同じように考えてくれていれば距離は徐々に近づく。飲みに行くこと自体が悪なわけではない。

男性の方が力が強いという傾向はある。しかしすべての男性が必ず力が強いわけではない。個人差は常に性差を超える。属性は理解するきっかけにはなるが個人そのものではない。


最近ハマっているもの

2025/01/11

最近ハマってるもの。

ちゃんみなプロデュースの女性アイドルオーディション番組「No No Girls」。アイドルオーディション番組を観るのは初めてだがちゃんみなのフィードバックの凄さに食らっている。まず自分が理想とするグループ像を伝える(口パクはしない、歌もダンスもできるチームにする等)。審査で脱落者が出るときは各々の個性を否定するのではなく、その方向性に今回たまたま沿わなかったという表現でフィードバックする。さらに歌、ダンス、表情、歌詞、英語の発音などの細かな部分を具体的に指摘する。ちゃんみなのこだわる品質が高いからこそチームの上限が高くなる。今日まさに最終審査が横浜Kアリーナで行われている。ここまで残ったメンバーは全員スキルも性格も一流で、誰がデビューするにしても売れそうに思う。応援しているのはJISOOとFUMINO。

漫画「ふつうの軽音部」。女子高生が軽音部に入り、バンドを組んだり楽器を練習したりする話。アーティストとして大成することを目指しているわけではない普通の軽音部。バンドの解散や部員が辞めたりもしょっちゅう起きる。そこにも一人一人が抱える想いがある。バンド漫画はライブの演奏シーンをどう描くかというのに特徴がある。例えばBECKは客の反応だけで盛り上がりを描く。本作では手書きの文字と吹き出しの形で歌を見せ、そこに過去の回想を絡めて表現していてこれが自分にとても刺さった。読んでると楽器を練習したくなり、部屋の奥にあったギターをちょっとだけ取り出しやすい位置に動かしました。

Podcast「TRY-CATCH FM」。エンジニアとプロダクトマネージャーの二人が毎回10分程度雑談している番組。ネタのチョイスが絶妙に自分好みで最近よく聴いている。オフィスに出社していた頃は周囲の雑談を聴きながら仕事していたが、リモートワーク時代のそれに相当するのは雑談Podcastな気がする。勝敗がつかず結論も出ない会話をパラパラと聴く。検索は自分の興味のなかでしかできないので、Podcastで受動的に知識の裾野を広げてもらえるのはありがたい。週4更新でコンテンツ数も豊富。

最後に写真。私はFUJIFILMのX100Vというカメラで写真を撮っているが、同じカメラで撮影された写真を適当に検索していたらお気に入りのアカウントが見つかった。雰囲気も対象も構成も本当に美しい。ダメ元でコメントしたら撮り方を教えてもらえたので練習したい。今年はLightroomでの写真編集もちょっとだけやってみたい。インターネットは正しく使えば素晴らしい!


コントロールできるもの、できないものを分ける

2025/01/10

使わなくなったものを粗大ゴミに出し、1年以上着ていない服を捨て、衣装ケースまわりを整理整頓したら気持ちが楽になった。高いご飯を食べるようなピンポイントな贅沢よりも接する時間が長いところを微改善するほうが幸福度への貢献は大きい。

さて、仕事でも生活でも自分で制御できるものとできないものがある。自分の習慣や行動パターンは変えられる。人の気持ちや会社の方針は変えられない。この分けを間違えると不幸になる。誰かに自分のことを好きになってもらいたくても、人の心はその人のもの。好きになってもらえるよう努力することはできても、最終的には相手の判断に委ねられる。

仕事で、目標を分解してツリー構造に落とし込むことがある。ツリーの要素にはコントロールできるものとできないものが混在する。「売上をあげよう」と言われても何をしたら良いか分からない。「機能リリースの数を2倍にしよう」これは詳細を詰めればできそうだ。ただ闇雲にリリースしようとするとベクトルが分散するので、上位の目的を言語化して共有しておくことが必要になる。ツリーのどの部分にフォーカスするかが筋の良さになる。

生まれた場所や過去の失敗をなかったことにはできない。そこから意味を見出し自分の経験にすることができる。何かに注目する時、それがコントロールできるかどうかをまずは整理したい。